株売却.com

非上場株式を相続したら必要な「株主名簿の名義書換」手続き

非上場株式を相続したとき、預金や不動産と比べて手続きの入口が分かりにくいのが「株主名簿の名義書換」です。相続によって株式そのものは相続人に承継されますが(民法896条)、株主名簿の記載を書き換えないままでは、会社から株主として扱ってもらえない状態が続きます。

株主名簿に氏名・住所が記載されていないと、株主総会の招集通知が届かない、配当金を受け取れないといった不利益が生じることがあります。売却を検討する場面でも、名簿上の株主が被相続人のままでは話が進みません。

ここで押さえておきたいのが、相続は「譲渡」ではないという点です。譲渡制限株式を第三者に売る場合は会社の承認が必要ですが、相続は法律上「一般承継」にあたり、相続によって株式を取得すること自体に発行会社の承認は不要です。会社法134条4号は、相続その他の一般承継により譲渡制限株式を取得した者を、承認を前提とする制限の対象から外しています。会社法133条・同法施行規則22条1項4号により、相続人は、相続の事実を証する書面を添えて単独で名義書換を請求できるのが原則です。

実務の流れは次のとおりです。

1. 取得者の確定:遺言または遺産分割協議で、誰がその株式を取得するかを確定させます。

2. 必要書類の準備:一般には、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、相続人の戸籍謄本、遺言書または遺産分割協議書、相続人の印鑑証明書などです。会社独自の請求書や同意書を求められることもあるため、事前に確認しておくと二度手間を避けられます。

3. 発行会社(名義書換代理人が置かれている場合はその代理人)への請求:書類を提出し、株主名簿の記載を書き換えてもらいます。

注意すべき制度が二つあります。ひとつは、相続人等に対する売渡請求です。会社法は、譲渡制限株式を一般承継で取得した者に対し、会社がその株式を自社に売り渡すよう請求できる旨を定款で定めることを認めています(会社法174条)。定款にこの定めがある会社は、相続その他の一般承継があったことを知った日から1年を経過するまでの間、株主総会の特別決議を経て売渡請求を行うことができます(会社法176条)。請求がなされた場合、原則として相続人の側でこれを拒むことはできず、価格は協議、調わなければ裁判所の決定によることになります。まず定款を確認しておくべき理由がここにあります。

もうひとつは、遺産分割が済んでいない場合の共有状態です。株式が複数の相続人の共有になっているときは、権利を行使する者一人を定めて会社に通知しなければ、その株式についての権利を行使できません(会社法106条)。相続人間で意見が割れていると、この指定自体が難航し、議決権も配当も宙に浮いたままになります。

名義書換を済ませて初めて、その株式を持ち続けるのか、会社に買い取ってもらうのか、第三者に売却するのかを、株主として検討できる状態になります。手続きの進め方や売却先の選択に迷う場合は、非上場株式の買取を専門に扱う事業者に相談してみるのもひとつの方法です。

よかったらシェアしてね

Contact

まずは無料相談・株価算定から

下記フォームよりご連絡ください。
内容確認後、担当より折り返しご連絡いたします。

無料相談フォームへ進む
  • 相談・査定 無料
  • 秘密厳守
  • 全国対応(オンライン可)
  • 直接買取だから早い
無料相談